三人の友人達

ヨブは全てのものを失い、そして自らの命にかかわる災厄をこうむる。いわれなき災厄です。不条理が襲いかかってきたのです。さてそんな時に友人達がやってまいります。テマン人エリファズ、シュア人のビルダド、ナアマ人のツォファルの三人の友人がお見舞いにきます。彼らは不条理というものを認めません。当時の常識的な考え方を持っていました。即ち、信仰深い者には神は祝福を与え、信心の足りない者や、罪を犯した者には裁きを与える。因果応報の考え方を持っていたのです。その彼らがヨブにお見舞いをしにやって来て語りかけます。
彼らはヨブの姿を見て、これはとても神の祝福が与えられた姿ではない。むしろ神から罰が降った結果の姿である。だからこのひどい最悪の悲惨な状況を除く為には(結果を変える為には)原因である「罪」をヨブが悔い改めなければならないという勧めをするのです。『考えてみなさい。罪のない人が滅ぼされ 正しい人が絶たれたことがあるかどうか。わたしの見てきたところでは 災いを耕し労苦を蒔く者が、災いと労苦を収穫することになっている。』
悪い事をしたから悪い結果を得たのだ。そういうふうにして、ヨブに、早くこの悲惨な状態から脱しなさい、悔い改めなさい、と勧めます。それが友人達の慰めの言葉でありました。