もう一人の人物

エス様は、ヤイロの願いを受けて、ヤイロの家に向かう途中、尚、群衆が近くに押し寄せて来ました。その群衆にまぎれこんで、一人の、出血が止まらず、12年間も苦しんでいた女性がおりました。ユダヤ教においては、「血」は不浄であり汚れているとされ、社会生活からも隔離されていました。彼女は「医者に全財産を使い果たしたが、誰からも治してもらえ」ず苦しんでいました。限界を迎えていたことでしょう。残された道はただ一つ、人づてに聞くイエス様の評判です。イエス様なら治して下さるはずだ、と彼女は確信を持ちました。

しかし汚れているということで人前に出ることは禁じられています。それでも出て行くしかありません。彼女は、イエス様に触りさえすれば・・と、群衆にまぎれこみ、後ろから誰にもわからないように、イエス様の服のすそにある房にさわったのです。その途端、いやされました。