「ヨハネのバプテスマは天からのものか、人からのものか」

エス様は、この問いに答える条件として、「ヨハネバプテスマは天からのものか、人からのものか」を答えるように求めました。ユダヤ教指導者達は、祭司階級にあることに誇りを持ち、その価値観に従うなら、洗礼者ヨハネこそ祭司階級の両親を持ち、救世主の道を真っすぐにする者として生きた人でした。ヨハネは、預言者達が語って来た「救世主の先駆者」として生まれる前からイスラエルの人々に期待され、生まれた後も人々に尊敬される生き方をし、水による洗礼で多くの人を悔い改めに導きました。イエス様は、ご自分を救世主だと証しした洗礼者ヨハネのことや、彼の施した洗礼のことを指導者達に思い起こさせようとされました。イエス様から問い返された指導者達は、しどろもどろになります。出身階級といい、聖書の預言と言い、彼らが頼りにする根拠そのものから、「ヨハネの洗礼は神様からきたもの」であることに思い至ったのです。