律法の専門家

イエス・キリストは、律法の専門家の質問に対して、主を愛すること、そして人を愛すること、この二つにまさる掟はないのだ、と言い切ったのです。もし、私達がその場にいたら、一緒に議論に加わり、それでは、
「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい」ということは、具体的にどのようなことをしたら良いのですか?と質問したくなります。実は、律法学者もイエス・キリストに答えています。「先生、おっしゃるとおりです。「『神は唯一である。ほかに神はない』とおっしゃったのは、本当です。そして、「『心を尽くし、知恵を尽くし、力を尽くして神を愛し、また隣人を自分のように愛する』ということは、どんな焼き尽くす献げ物やいけにえよりも優れています。」と、彼は、真ん中の二つをまとめて「知恵を尽くし」と言い変えています。律法学者というのは、ものを考えて一生懸命神様に仕えようとしていた人ですから、「知恵を尽くして」というわけです。
では私達の場合はどうか。それぞれの持ち場において最善を尽くすということだと思います。が、私達は律法学者のように、自分が都合のよいように言い換えるのではなくて、イエス・キリストが引用した旧約聖書を見てみたいと思います。