取税人

 取税人は、この時代、一番人々から嫌われ、憎しみを買った人達です。エリコの町というのは、なつめやしとバルサムという木が生えていて、それを栽培し、又、ばらの花も栽培して高く売れました。ローマ政府にとっては、エリコの町はたくさん税金をおさめる良い町でした。当時の税金は最終的にはローマ政府が受け取っていましたが、徴収は民間に請け負わせていました。請負の権利は投機の対象となり、ローマの金持がその権利を買い落して取税人に集めさせ、自分達は甘い汁だけを吸っている状況でした。(現代も同じような状況があります)。