弟子達の反応

 ところが弟子達は、女性の行為を喜ぶのではなく、憤慨(ふんがい)したのです。「なぜ、こんな無駄遣いをするのか。高く売って、貧しい人々に施すことができたのに」。年収に匹敵するような高価な香油を、たった一人の人間に使うより、それを売ってたくさんの貧しい人々を助けた方が良いという弟子達の意見は正論に聞こえます。弟子達は貧しさに耐え、倹約を重ねながらイエス様に従って生きてきたことでしょう。貧しさを知る者は高価なものを粗末にしたり無駄遣いに対して嫌悪感さえ覚えるものです。弟子達は女性が情に流されて、前後をかえりみずに取った行動だと判断しました。