律法とはどういうものか

 モーセ十戒には、律法の全体がよく示されています。前半は「心をつくし、精神をつくし、力をつくして汝の神を愛せよ」=「主を畏れ、従いなさい」という戒めであり、後半の人間に関する戒めは、「汝の父母を敬え」(五戒)以外は、○○してはならないという最小限、最低限の誰もがしてはならないことが書いてあります。この戒めは、どの国民においても法律として犯せば犯罪になる(殺す・姦淫・盗む・偽証・むさぼり)倫理的、社会的な最小限してはならないことであり、最大限何をしなければならないかについては、神を崇め、愛し、神に従うこと、神に仕える。こういうことしか書いてありません。

 主イエス・キリストは「自分を愛するように隣人を愛せよ」(レビ記19:18)とおっしゃいました。これが律法の大きな性格・特徴といっていいと思います。あとは一人一人の自由と責任です。これに委ねられている。このような宗教はないでしょう。それだけ聖書は、個人の自由と責任を大切にしている。といっていいでしょう。