ユダの接吻

 一つは「ユダの接吻」です。ユダは銀貨30枚と引き換えにイエス様の居場所を密告する約束をしていました。時は過ぎ越しの祭りで、町は巡礼者でごったがえしており、イエス様を捕えることで町が騒ぎになることを恐れたユダヤの当局者は、人に知られず、失敗しないでスムーズにことが運ぶようにしなければなりませんでした。そこで夜を選び、密告者のユダは確実に逮捕者を特定する手段として「接吻」という方法を選びました。この口付けは当時、子弟間の親密な関係をあらわす習慣でありましたから、ユダとイエス様との接吻は、外見的には日常的な自然な姿でありました。