国家の位置づけ

 はじめに司会者に読んでいただいた詩篇98編は大変重要なことを言っています。「右の御手、聖なる御腕によって 主は救いの御業を果たされた」(1節)。救いの御業とは主イエス・キリストのことです。右の御手に対して、左の御手では神は何をなさるのか。それは家族や国家など神の定めた秩序によって、平和・公正・正義などを実現されると理解されています。ルターは、神の二つの世界支配の方法として、一つが救いのみわざ、二つ目が家族・家庭、労働、国家(人間創造、家族の構成、次に社会から国家。これが創造の順序であり、聖書の価値観の順序です)をあげます。キリスト教諸国では、社会生活の中でそのような理解をしているのではないかと思います。