心に記されている律法

 エレミヤ書31:33には「私の律法を彼らの胸の中に授け、彼らの心にそれを記す。」とあります。律法は私達の心に記されています。たとえば、イエス・キリストの教えであるマタイ福音書15:18に「しかし口から出て来るものは、心から出て来るので、これこそ人を汚す。悪意、殺意、姦淫、みだらな行い、盗み、偽証、悪口などは、心から出て来るからである。」とあります。これは律法と呼ばれる代表的なモーセ十戒(殺すなかれ・姦淫するなかれ・盗むなかれ・偽証するなかれ)と同じことを言っています。たとえば、悪意・殺意は「殺すなかれ」という形で私達の心にすでに記されているのです。ローマの信徒への手紙にも、「たとえ律法を持たない異邦人も、律法の命じるところを自然に行えば、律法を持たなくとも、自分自身が律法なのです。こう言う人々は、律法の要求する事柄がその心に記されていることを示しています。彼らの良心もこれを証ししている」(2:14−15)とあります。