二つの道の選択とその結果

 それまで神様の救いや恵みから遠く離されていた異邦人達は、自分達にも福音が訪れたことを知り、喜びと讃美につつまれます。他方、ねたみを抱いたユダヤ人達は、ますます激しくパウロ達に敵意を抱き、町の有力な人々を巻き込んで迫害し、二人を町から追い出してしまいました。二人は町を去るにあたり、足のちりを払い落します。これはイエス様の教えでもありました。「どこかの家に入ったら、そこにとどまって、その家から旅立ちなさい。誰もあなた方を迎え入れないなら、その町を出て行く時、彼らへの証しとして足についたほこりを払い落しなさい。」「どこかの町に入り、・・迎え入れられなければ、広場に出て行ってこう言いなさい。『足についたこの町のほこりさえも払い落して、あなたがたに返す。しかし、神の国が近づいたことを知れ』」。(マタイ10:14・ルカ10:11)御言葉を聞いて信じるのか、拒むのか、その結果は御言葉を聞いた人と神様との間の問題です。伝道者は、宣べ伝える責任を果たした後の結果は神様に委ねるのみです。聞いて福音を受け入れた者には喜びが与えられ、賛美が生まれ、神様の恵みのもとで生き続ける道が開かれる。他方、聞いても福音を拒む人達は、ねたみと敵意の中で、力をもって相手を追い出すことに奔走し、救いの喜びも、神様の恵みも遠くに押しやっています。福音が語られるところではいつでも見られる二つの道と結果です。