誓願

 パウロは、コリントからの帰国の旅の途中で、髪を切りました(18節)。パウロ誓願を立てていたとありますので、これは期限付きの「ナジル人の誓願」と思われます(民数記6章)。特別な誓願を立てる者は、期間中、ブドウ酒も濃い酒も飲まず、頭にかみそりをあててはならないと定められていますので、髪を切ったのは、その期間が終わった為と思われます。パウロは、キリスト者は律法から自由にされていることを語っています。しかし同時に、律法に従うことが、福音の躓きにならない限り、彼はユダヤキリスト者としてユダヤ人が守って来た慣習と秩序に従ったことをここで見ます。「私は誰に対しても自由な者ですが、全ての人の奴隷になりました。ユダヤ人に対してはユダヤ人のようになりました。ユダヤ人を得るためです。」(一コリント9:20)