信仰の中の不信仰

 今日、この話が私達に示して下さることは何でしょうか。


 勇士エフタは、だんだん敵の兵が近づいてくるのを見ながら、「神様、あなたがアンモン人を私の手に渡して下さるなら、・・の者を献げます」と祈りましたが、この祈りには、主の助けを信じていながらも、敵を前にして、敵に対する恐ろしさと不安にゆれているエフタの気持が感じられます。あせる気持で、勝利に対する願いをしながら、その代価として何かを神様に献げるという条件つきの誓いを立ててしまうのです。「勝利に対する保証」を得ようとする緊張感と焦りが感じられます。いかなる犠牲を払っても、神様の助けを求めなければならないという危機感と真剣さの余り、このような誓いをしてしまったのです。


 これこそ、私達信仰者が持っている、「信仰の中の不信仰」なのです。