ローマの市民権

 この騒乱状態を抑える為に千卒長はパウロを兵営に連れて行き、なぜ群衆がこれ程騒ぎ立てるのかパウロを訊問することにしました。訊問は拷問の後に行われていたので、パウロにもむち打ちが命じられました。パウロは、そばにいた百人隊長に「ローマの市民権を持つ自分に対して、裁判にもかけずにむち打ちをしても良いのか」と言いました。百人隊長はすぐ千人隊長に報告し、千人隊長はあわててそのことを確かめ、むち打ちと訊問を取り下げ、翌日、ユダヤ人議会が招集されました。