人は、顔に汗を流してパンを得る

さて、エデンの園のどの木からも取って食べても良かったのですが、一つだけ例外がありました。善悪の、知識の木からは決して食べてはならないというのです。理由は、かなり強い表現が使われているのですが、「食べると必ず死んでしまう」(17節)というのです。なぜ神様は善悪の知識の木からは食べてはならないと言うのか、というのは本日の主題から外れますので詳細に立ち入ることはしません。ただ、善悪の知識の木の実を食べることによって、人類に罪が入ってくることになった。そのことはご承知のとおりです。その時にアダムとエバは、園にあるもう一本の木、「命の木」からはまだ取って食べることをしていませんでしたので、神は、命の木から採って食べることを禁じたとあります。人類に「罪」と同時に「死」が入りこんだ瞬間であります。この出来事以降、人が食べる物は確かに神から与えられた賜物なのですけれども、人は顔に汗を流して働いてパンを得、生きて、やがて死に、ちりに帰る、という生涯を送ることになったというのです。